乳歯を大切にする子は大人になってからも違います。
3~12歳まで、つまり幼児期から学童期にかけては乳歯のお世話になります。この時期の健康管理や生活指導、あるいは正しい生活習慣の獲得がその人の将来に大きく影響を及ぼすのは、皆さん異論のないところでしょう。つまり、乳歯のお世話になっている時期が、人間形成においていちばん大切な時期なのです。
逆を言えば、乳歯の管理がきちんとできなかった人は、不完全な大人に育ってしまう可能性があるということです。
いきなり極論を言いましたが、成長期に身につける習慣はそれほどまでに大切だ、ということなのです。口の中のトラブルを抱えたままでは、ストレスのない日常生活はとても望めません。
また、乳歯の早期欠落は、永久歯にも悪影響を及ぼしますし、発育生涯や、咀嚼障害をも引き起こします。規則正しい時間に食事をする、バランスの取れた食事をする、食後に歯を磨くなど、なるべく早い時期に正しい生活習慣を身につけることにまさるものはないと言えます。
健全な精神と健全な肉体とは車の車輪に例えることができます。どちらか一方だけでは、一人前の大人とは言えないのです。 小児は、大人が単に小型化したものではなく、別個の存在と考えて向き合っていく必要を感じます。歯の治療においても、そのあたりのところをちゃんと理解している歯科医師に治療してもらったほうがいいと思います。
子どもの歯には役目がいっぱい。乳歯の時から大切な働きを守ってあげる必要があります。
子どもの時の歯である乳歯は、12歳頃にはほとんどなくなり、24本の永久歯へとダイナミックに生え変わります。「いずれ抜けてしまう歯なのだから、虫歯になってもまぁ仕方ないか・・・」と考えてはいないでしょうか?乳歯は、健康な永久歯を導く準備をしてくれる大切な歯です。乳歯の働きとケアの仕方を紹介しましょう。
乳歯にはどんな大切な働きがあるの
- 噛む
- 良く噛むことで、口の中に唾液がたくさん出るので、食べ物の消化・吸収がよくなります。また食べる楽しみをしっかり経験することで、心の面も発達していきます。口の周りにはたくさんの神経が集まっているので、噛む刺激が脳の発達にもよい影響を与えると言われています。
- 話す
- 前歯が一本なかったら「さしすせそ」を正しく発音することがむずかしくなります。無理に発音しようとすると、クセのある発音になったり、しゃべり方にもクセがつくことになります。歯が正しく生えそろっていることで発音も正しく育ってくるのです。
- 永久歯を正しく導く
- 乳歯の下では、毎日永久歯が成長し、あごの骨も永久歯が生えてくるために成長しています。永久歯は大きくなると、乳歯の根は少しずつ吸収され、短くなり、正しく生えるべき場所へと永久歯を導きます。きれいな永久歯のためには、まず乳歯が健康に生えそろっていることが大切なのです。
正しい噛みあわせにするにはどうすればいいの?
乳歯から永久歯に生えかわる時期に、正しい歯並び・噛みあわせで歯が育つように歯医者さんで誘導する方法があります。いわゆる矯正治療とはちがい、咬合誘導といいます。生えそろったばかりの永久歯の噛み合わせに問題がある場合、放っておくと将来おおがかりな治療が必要になります。たとえば、出っ歯や受け口の多くは、この時期なら、アクチバートルというマウスピースのようなものを口にはめて何度も噛み締める事によって、正しい歯並びに
直すことができるのです。
自宅でできる虫歯にならないためのチェックポイントは
- その1 前歯を観察する
- 歯と歯肉の境目に、白くて柔らかい汚れが残っていませんか。もう一度歯ブラシを使ってその汚れをかき出します。歯と歯の間にはフロスを入れて上下させることで汚れが取れます。上の歯の裏側は見落としやすいので、スタンドなどで明るく照らしてからみがくといいでしょう。
- その2 奥歯を観察する
- 溝にたまっている汚れは、歯ブラシの毛先を使い、毛の弾力を利用してみがきます。強い力で磨くと毛先が寝てしまい、深い溝に届きにくくなるからです。また、奥歯と奥歯の間はフロスの使用が効果的です。
- その3 虫歯?と思ったら
- すぐに歯科医院で診てもらいましょう。虫歯の程度によってはけずったり、詰めたりする必要がないこともあります。虫歯を進行させないために、歯医者さんのアドバイスに従ってブラッシングを行い、定期的な検診を受ける事が大切です。
子供の歯みがき習慣のスタートについて
一度身に付いた習慣はなかなか変えられません。それが良い習慣でも、悪い週間でも同じです。口の中をきれいにする習慣が身につけば、食後に歯みがきをしなければ「なにか気持ちが悪いなぁ」と思えるようになります。子どもの時から身についた習慣は一生の財産。歯みがきの習慣はなるべく早くスタートさせたいものです。
A1.下の前歯が生えたら……
授乳や離乳食のあとに人肌のお湯に浸したガーゼなどでていねいに歯のまわりを拭くことから始めましょう。歯が生える前からお母さんが清潔な指で歯ぐきをさわるなどして、口の中に指を入れることに慣れさせておくといいですね。
A2.なんでも口の中にいれるようになったら……お母さんが必ずつきそってオモチャの代わりに歯ブラシを持たせてみましょう。もちろんひとりでみがけるわけではありませんが、歯ブラシというものに慣れ親しむことが出来ます。
A3.上下6本生える頃には……膝の上に寝かせて小さな柔らかい歯ブラシでみがいてあげましょう。歯みがき剤は必要ありません。特に前歯の唇側やすき間、奥歯のかみ合わせ部分はていねいに。
A4.乳歯が生えそろう頃には……大人の真似をしたがるので、歯ブラシを持たせて自分でみがかせます。大人がお手本を見せて一緒に。ブクブクうがいが出来るようになれば、一人みがきに挑戦です。3~4歳を過ぎると何でも自分でしたがりますので、正しいみがき方を練習させます。歯ブラシの持ち方も教えてあげてください。ただし、完全に一人で磨けるようになるまでは、お母さんやお父さんの仕上げみがき・点検みがきを忘れずに。

●子どもをまっすぐに寝かせる(あぐらを組むと安定します)
●歯をよく見て、確実にブラシを当てる(歯ぐき、舌などにブラシをあてないように)
●広がった歯ブラシを使わない(歯垢をきれいに落とすことができないだけでなく、歯ぐきを傷つけます)
歯磨きタイムは親子の楽しい触れ合いタイムでもあります……。
<幼い時から優しくみがく習慣を!>
★小さな子どもの口の中と大人の口を見比べると、歯の長さが違うことに驚きます。子どもの歯は、歯ぐきに守られ、埋もれるようにして短く顔を出していますが、大人の歯は長く伸び出しています。これは成長の度合いを表わすだけでなく、力づくの乱暴な歯みがきの習慣を続けた結果、大切な歯ぐきがすっかり後退してしまったせいでもあるのです。歯ぐきを傷つけない優しいみがき方を身につけましょう。
●なぜ悪い?
0~3歳くらいまでの指しゃぶりは問題ありません。しかし、4歳以降の指しゃぶりは、やめた方がイイ「悪い癖」とされています。
前歯が前に出る歯並びになる可能性があり、それに伴い、上下の歯が噛み合わせにくくなり、発音にも悪影響を及ぼすからです。
周囲の環境に適応できないで精神的ストレスをかかえたり、両親・兄弟への欲求不満や対立など心理的な原因で起こることが多いようです。

子どもにとってフッ素の塗布は特に重要です。永久歯が萌出したての頃は、まだ歯が熟成していないので、虫歯菌などに侵されやすい状態にあります。フッ素を継続して塗る事で歯の質を強化して、虫歯に強い歯を育てます。
A1.つわりがある時の歯みがきは……
歯みがきは基本的に食後の後が最も効果的です。しかし、妊娠中はそれにこだわらず、体調の良い時を見つけて、リラックスして行うことを第一にすることをお勧めします。
A2.歯みがき剤は……妊娠中は、匂いに対して敏感になるため、香料の強い歯みがき剤は避けて使用しましょう。市販の歯みがき剤を使わないと歯の汚れが取れないわけではなく、あくまで丁寧なブラッシングが歯みがきの基本です。ブラッシングだけでも行えば充分と考えてください。
A3.歯ブラシは……
大きめの歯ブラシはのどに近い粘膜を刺激して吐き気を催すことがあるため、できるだけ小さな歯ブラシを使うことをお勧めします。
A4.下を向いてみがきましょうのどの方につばなどがたまると、その刺激で吐き気を催すことがあります。そんな時は、なるべく下を向いて歯みがきしましょう。吐き気を抑えられる効果的なみがき方です。
妊娠中は自己免疫力が低下することが多いので、歯ぐきが炎症を起こしやすくなっています。大変かもしれませんが、いろいろな工夫をしてお口の中を清潔に保つことが大切です。
万一、妊娠中に歯科診療が必要な時は、妊娠中期(5~8カ月)ならば比較的安全といえますが、できれば、治療で受ける刺激は避けた方が良いと思います。















